従業員名簿(労働者名簿)とは?作成義務と正しい管理方法

こんにちは、ARS行政書士事務所です。

企業の人事・労務手続きをサポートする行政書士として、多くの中小企業様からご相談をいただきます。

今回は、**従業員を1人でも雇用したら必ず作成・保存しなければならない「従業員名簿(労働者名簿)」**について解説します。

意外と知られていないポイントや、作成時の注意事項をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

1. 従業員名簿とは?法律で定められた義務

労働基準法第107条では、使用者は事業場ごとに労働者名簿を作成しなければなりません。

これは常用・パート・アルバイト・契約社員など、雇用形態を問わずすべての労働者が対象です(役員は原則対象外)。

作成・保存を怠ると、30万円以下の罰金が科される可能性があります。

日々の労務管理の基礎となる大切な書類です。

2. 必ず記載しなければならない9項目

労働基準法施行規則で定められている必須記載事項は以下の通りです:

1.  労働者の氏名(戸籍上の正式姓名。読み仮名も推奨)

2.  生年月日

3.  履歴(社内での異動・昇進・職務変更などの人事履歴)

4.  性別

5.  住所(現住所。転居時は速やかに更新)

6.  従事する業務の種類(30人未満の事業場は任意)

7.  雇入の年月日

8.  退職の年月日及びその事由(解雇の場合は理由も明記)

9.  死亡の年月日及びその原因(該当する場合)

これらの項目がすべて記載されていれば、厚生労働省の様式を使わなくても独自のExcel・Word形式で問題ありません。 

3. 作成・管理のポイント

•  事業場ごとに作成(本社・支店・工場などは別々)

•  常に最新の状態に保つ(住所変更や人事異動があったら即更新)

•  保存期間:労働者名簿は3年間保存(退職後3年)

•  本人確認:入社時に住民票や免許証などで正確性を確認

•  プライバシー配慮:個人情報として適切に管理(社内閲覧制限など)

最近ではExcelやクラウド人事システムで管理する企業が増えていますが、法令で定められた項目がすべて網羅されていることが重要です。

4. 風俗営業・飲食店などの特殊なケース(従業者名簿)

風俗営業許可や深夜酒類提供飲食店営業を行う場合は、**風営法に基づく「従業者名簿」**も別途必要になります。

記載項目や確認書類(住民票+顔写真付き身分証明書)がより厳格に定められていますので、該当する事業主様はご注意ください。

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